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世界遺産天龍寺に隣接し、観光客が行き交う通りに面した京都でも有数の風致地区に、オリックスグループの保養所を建築した。
7世紀ほど前、天龍寺の境内だったこともあり、歴史的文化財の遺構を残置した上に、この建物はある。
外観は「和」を、内装は「和モダン」をテーマにデザインした。
外観は、建物高さをできる限り抑えた瓦屋根の勾配屋根とし、植栽で建物の存在感を緩和したことで、閑静な住宅街に溶け込ませる計画としている。
VIPルームを含む25室の客室に加え、浴室、食堂、レストラン、娯楽室を備えている。建物中心には、砂利と緑化をグリッド状にランダムに配置した中庭を配し、整然とした中にも有機的でゆとりある場を形成させた。
その中庭を中心に客室や食堂を配置し、外部の植栽や山並風景に開かれた客室構成は、建物内外に自然を感じられ安らぎのある空間を創出している。
歴史ある街並風景を継承しながら、嵐山の自然と一体的につくりあげたこの保養所は、心身ともに癒しのある空間となっている。